腕が上がらない! ~本当に五十肩ですか?~
2019年5月19日
腕が上がらない、肩が痛くて着替えが出来ない、ある年齢以上の方なら四十肩、五十肩って疑いますよね?
でも、ちょっと待ってください。単純な五十肩ではない場合も多いんですよ。
今回は肩の痛みについて書いていきます。
肩の痛みの出る疾患
ひと口に肩が痛いといっても、様々な疾患が考えられます。
病院で診断される疾患名だけでも
・五十肩(肩関節周囲炎)・腱板損傷・上腕二頭筋長頭腱炎・石灰沈着性腱炎・・・等々
個別にみていくと、
五十肩
いわゆる四十肩、五十肩と言われるもので、肩関節周囲炎と診断される事もあります。
40〜60代の方に起こりやすく、ある日突然症状が現れます。
肩の痛みの他に、腕が上がらなくなったり、肩の動く範囲が狭くなります。
肩が痛く、腕が上がらないため日常生活に支障が出ますし、一方の肩をかばいながら生活するので肩こりがひどくなったり、痛みがひどく眠れないこともあります。
関連リンク>>『五十肩』の詳細はこちら
腱板損傷
腱板とは、上腕骨の肩側についている筋肉の束のことです。これが腕を上げたり、腕を捻る時に働きます。
腱板損傷とは、この腱板が炎症を起こしている、部分的または完全に断裂してしまった状態をいいます。
腱板損傷が起こると、肩の痛みの他に、腕を真横に上げられない、手を伸ばして物を持てない、といった症状が出ます。
五十肩と症状は似ていますが、五十肩の場合は他の人に手伝ってもらっても手が上げられないのに対して、腱板損傷の場合は他人の手で腕を上げることができます。
もし、完全断裂してしまった場合は手術をして、切れてしまった部分を修復する必要も出てきます。
明らかな外傷によるものは半数程度で、残りははっきりとした原因がなく、日常生活動作の中で断裂が起きるといわれています。
若い年齢でも、投球動作等で部分断裂が起こることがあります。
上腕二頭筋長頭炎
上腕二頭筋長頭炎とは、野球やバレーボール、水泳などを行う人によく発症します。ボールを投げるような動作を繰り返すことで発生する炎症です。
上腕二頭筋は力こぶを作る筋肉です。その名の通り二つに分かれていて、そのうちの長い方(長頭)が肩甲骨の後ろ側に付いています。
この長頭が、骨と摩擦することによって炎症を起こします。まれに、炎症が繰り返されることによって断裂することもあります。
症状としては、肩関節の前方や上腕から前腕にかけての痛みです。
石灰沈着性腱炎
夜間に突然生じる強い肩関節の痛みで始まる事が多いです。痛みで眠れず、関節も動かすことが出来なくなります。40~50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じる事によって肩の痛み・運動制限が起こります。
この石灰は、当初は濃厚なミルク状で、時間がが経つにつれ、練り歯磨き状、石膏状へと硬く変化していきます。石灰がたまって膨らんでくると痛みが増してきます。そして、腱板から滑液包内に破れ出る時に激痛となります。
その他
心臓や肺、その他胆石など、内臓の疾患から肩に痛みが出ることもあります。
傷めている組織は?
腕の上がりを悪くしている組織も、骨なのか?、筋肉なのか?、腱なのか?、筋膜なのか?、関節なのか?等々。
肩の動きを制限している筋肉や関節も一つではありません。いくつかの可能性があります。
組織を回復させるには、これらを見極め、的確なアプローチが必要になります。
医療機関にかかる際は
このように、ひと口に肩の痛みといっても様々な疾患があり、適切な治療をしていかないと、症状がいたずらに長引いたり、かえって悪化する事にもなりかねません。
医療機関にかかる際は、正確な診断ができるように、
・いつから痛いのか?
・痛くなるきっかけはあったのか?(ぶつけた、手を着いた、捻った)
・どこが痛いのか?
・どんなふうに痛むのか?(ズキズキ痛む、疼くように痛む)
・どんな時に痛むのか?(腕を動かす時に痛い、常に痛い、夜中が痛い)
・治りを遅くしている要因はあるのか?(仕事、スポーツ、ストレス等)
・その他の症状はあるか?(痺れ、麻痺)
などを正確に伝えるようにしてみてください。
リバース浅草鍼灸整骨院では
当院では肩の痛みがどこから来ているのか、問診、視診、触診、検査でしっかりと鑑別をしていきます。
その上で各々の根本原因にアプローチし、一日も早い回復を目指します。
腕が上がらない、肩が痛くてゆっくり眠れない、という方はお気軽に当院までご相談ください。
関連リンク >>筋骨格調整の詳細はこちら